sparoom

こんばんは。

アロマ調香師の青山美月です。


急に暖かくなり、いよいよ春がやってきましたね。

今年は桜が咲くのが少し遅かったみたいです。


桜の開花予想に合わせて日本に旅行に来る方もたくさんいるというのをニュースで観ると、

桜が咲くのを楽しみに待ち望む文化は日本やアジアならではだなぁと実感します。


桜の花はその儚い美しさだけでなく、繊細で上品な香りでも人気がありますよね。

桜の香りのアイテムや、フレーバーのする食べ物も年々増えている気がします。


今日は人々を魅了する桜の香りの魅力と、それを楽しむためのさまざまな方法について探求していきましょう。



【桜の香りの特徴】

桜の香りは、とっても繊細で控えめながら、心地よい甘さとフローラルなノートが特徴です。

一般的には「桜の花よりも葉から発する香り」が強く感じられることがあります。

桜餅で感じる独特な甘い香りは「クマリン」という芳香成分で、バニラに似たパウダリーな甘さが特徴的。


クマリンを含む植物は他にもありますが、代表格が「トンカ」というマメ科の植物です。

トンカビーンズと呼ばれる種子から抽出される精油はクマリンの含有率が高くて、フレグランスで桜の香りを再現する際にもよく使われている天然香料。

この香りには春の訪れを感じさせる清新さと、新しい始まりの希望を象徴するような感覚が得られます。


ちなみに香水の歴史を変えたのも、この「クマリン」なんです。

天然香料だけの香水がポピュラーだったなか、ゲラン社が出したジッキーという香水は天然香料と合成香料を混ぜた初めての香水でした。

この時の合成香料というのがクマリン、リナロール(ベルガモットに含まれる成分)、バニリン(バニラ)です。



【桜の香りの心理的効果】

桜の香りには、心を落ち着かせ、リラックスさせる効果があると言われています。

また先ほども書いた通り、春の訪れと共に感じる新しい始まりの希望や、生命の再生を感じさせる力があります。

桜の香りは日本の文化や美意識と深く結びついており、その繊細さと儚さは多くの人々に愛され続けています。


ちなみに、欧州圏のブランドが展開している桜のフレグランスは甘酸っぱいチェリー(さくらんぼ)の香りが印象的なものが多いです。

これは桜が英語で「Cherry Blossom(チェリーブロッサム)」と表現されるように、ヨーロッパ圏では「サクラの香り=甘酸っぱいチェリーの香り」として連想されることが多いからなのだそう。

国によっても香りの感じ方が違うのも面白いですよね。

クマリン自体の作用としては、抗菌作用、リラックス効果、血圧低下作用、咳止め作用、二日酔い防止作用などが期待できるそう。



【桜の香りを楽しむ方法】

1. お花見

春になると多くの場所で行われるお花見。桜の下で時間を過ごすことで、桜の香りとその美しさを存分に楽しむことができます。


2. アロマテラピー

桜のイメージしたエッセンシャルオイルや、トンカビーンズの精油をいつもの香りに1滴足してみるだけで家庭でアロマテラピーを楽しむこともできます。

桜の香りのキャンドルやディフューザーを使用すると室内でも春の雰囲気を味わうことができますよね♪


3. 桜をテーマにした製品

桜の香りを取り入れたさまざまな製品が市販されています。

桜の香りのハンドクリーム、ボディソープ、ルームスプレーなどを使用することで、日常生活の中で桜の香りを楽しめます。


4. 桜茶

桜の葉や花びらを使った桜茶を楽しむのもおすすめです。

桜の葉や花びらを塩漬けにしたものを使用することが多く、独特の風味と香りを楽しむことができますよ。

私は桜の塩漬けを使ってお茶を飲んだり、琥珀等を作って香りを楽しんでいます。


いかがでしたでしょうか?

残念ながら雨があるのも桜の季節のつきもの。。

忙しくてお花見に行けない時でも桜の香りを楽しめる方法はたくさんあるので、ぜひ桜の季節を楽しんでくださいね!



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